i色温度とは
カーメイト 4550ケルビン ピア 4700ケルビン ピア 7500ケルビン
上記のようにヘッドランプでは必ずといっていいほど色温度をうたっている商品があります。いったい色温度とは何なのでしょうか?元をたどれば色温度はディスプレイ等の色を扱う機器において色合いを表す単位として用いられています。印刷物などの色合いを定量化するときにはよくRGB、x,y,z値(CIE基準)などの3刺激値で表されるときが多いですがしかしなぜライトでは「温度」という言葉で表現されるのでしょうか?
これは物体がその光を放つためにはその温度まで加熱しなければならないということを意味してます。
真っ暗の部屋の中にいるときに周りの物体が見えないのは外部からの光が反射してないからですよね。
物体は自ら発光してないときは真っ黒ですが、どんな物体でも、非常に高い温度にまで熱すると、その物体自身が光を放つようになります。もちろん放つ光の色は温度によって異なります。
温度の低いうちは人間の目に見えない赤外線(波長がだいたい780nm前後よりも長いもの)を放ちますがさらに温度をあげていくと人間の目にみえる可視光を放つようになります。最初は赤く、黄色、緑、青と温度をあげるにつれ色がかわります。
ここからくどい話になりますがそれが嫌いな方は---------------部を除いてお読みくだされ・・・。
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ここで光の色のお話。
光といっても下図のように紫外線、可視光線、赤外線があり、人間の目は可視光線しか見ることができません。光はプリズムを使って分解するとスペクトルという成分に分解されます。それは下の図のように青から赤までの色を含んでおります。まぁ虹がよい例でしょうか。あれは空気中の水分がプリズムの役目をして7色に分解されます。
赤い光は600nm〜800nmあたりのスペクトル、緑は500nm〜550nmあたり、青は400nm〜500nmあたりのスペクトルを多く含んでおり、
それぞれの成分がまざりあってさまざまな色の光を表現してます。これら青、緑、赤のことを光の三刺激値または三原色といい、3色すべてが同じ割合ずつまざりあうと白色を表現します。テレビのブラウン管や液晶などを虫眼鏡でみるとこの3原色から白色やその他のさまざまな色が構成されていることがよくわかります。


さて、これら3刺激値をもつ光の色をどれだけの割合で混ざり合うとどのような光が出るのか。
3刺激値にもとづく表色系は,国際照明委員会CIE(Commission Internationale de l'Eclairage) という機関が実験を行いR,G,B
という三刺激値を定めました。R=red、G=Green、B=blue を文字ってRGB系とし、それぞれどの波長の成分をどれだけ含んでいるのか下図のように決めたのです。下図はその分光特性です。



波長λ(nm)
ところが・・・。
上記方法では物理的に色の等色はできても実際に人間の目では表現できない色がある事がわかりました。
そこでCIEは人間の目は色を認識する際にあるくせを持っていることを検証し、等色関数という係数をかけることで
刺感度補正を試みたのです。これにより新たにX,Y,Z系という表示系を開発しました。
X=2.7689R+1.7517G+1.1302B
Y=R+4.5907G+0.0601B
Z=0.0565G+5.5943B

下図はそのスペクトルを含んだ分光特性です。赤い成分Xは実は青い領域にも存在していることがわかります。



波長λ(nm)

3刺激値XYZにはおもしろいことに
Xの相対比xは x=X/(X+Y+Z)
Yの相対比yは y=Y/(X+Y+Z)
Zの相対比zは z=Z/(X+Y+Z)=1-x-y
 (大文字小文字に注意)
が成り立つのです。 つまりxとyだけで定義されるわけです。
下の図はx,yだけで定義したマップになります。テレビや液晶などのディスプレイ分野では必ずといっていいほどよく用いられている表示方法です。


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さて、ここで色温度のお話に戻しましょう。色温度でいう温度はいったいどんな色をいうのか。上のx,y系で表示するとよくわかり、下図のような面白いポイントを通過します。


ちなみにケルビンとは温度を表す単位で [K] (Kelvin) と記載します。通常水の沸点を100℃とした摂氏温度[℃]を用いますがケルビンはそれにマイナス270℃を加算した値になり、絶対温度といいます。
つまり 絶対温度「K」=−273.16℃+摂氏温度 「0K=-273.16℃」
なぜマイナス273度を加えるのか。これは意味があってどんな物質でも分子は運動しており、小さく振動しています。冷やすと分子間が詰り、振動しにくくなりなります。さらに冷やしマイナス273に達すると分子運動がとまり、完全に振動をしなくなります。この温度を0とするのが絶対温度の定義です。

1000ケルビンでは赤く、2000ケルビンでアンバー、3500ケルビンでは黄色、4500ケルビンでは黄色っぽい白、6500ケルビンでは白、10000ケルビンでは青っぽくなります。日常の光でいえば下表のよな感じです。
ろうそくの光 2000ケルビン
家庭用白熱球 2800ケルビン
太陽光 6500ケルビン
青空 12000ケルビン
自動車用ヘッドランプでは純正品で3500ケルビンから4000ケルビン程度のものが用いられていますが、HIDの市販品では4500ケルビン、5000ケルビン6000ケルビンなどが一般的に出回っています。
4300K
5000K
6000K

ちなみに色温度は高ければ高いほど明るいというわけではないので注意。青い光の方が太陽光に近いので明るく感じる場合が多いですが雨天走行時などにおいては黄色を多く含んだ色の方が視認性が高い場合もあります。



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